2017年5月末、自衛隊の撤退を実現!
私たちの裁判は、南ス-ダン国連PKO派遣という“現在進行中の戦争”を、兵士の家族の権利の立場から止めることにありました。それが、2017年5月27日の第11次隊帰国により実現しました。これにより、1992年のカンボジア派遣以来、25年間継続した自衛隊のPKO派遣はなくなりました。
しかし、UNMISSの司令部業務に数人が残されています。UNMISSの任務の第一は文民保護であり、これは軍事的措置の遂行です。私たちは、自衛隊派遣の違憲性・違法性が完全に払拭されたわけではないと考えます。政府・自衛隊は、国際社会に対して派遣継続をアピールしており、再び南スーダンあるいは周辺国への派遣を狙っています。
今回の撤収を実現できたのは、「殺し殺されるな。戦場に自衛官を送るな」という国民の強い世論と心情、国会での「日報」隠蔽追求の論戦、ジャ-ナリストによる行政文書開示請求、そして、本訴訟の提起が自衛隊員・家族に与えた勇気、こうした全国的な取組みの成果です。
反省なき者は同じ過ちを繰り返す!
ところが政府は、未だに撤収の理由を「現地での政府軍と反政府軍との戦闘・治安の悪化ではない」と否定しています。
しかし、稲田防衛大臣は、2月の衆院予算委員会で「国会答弁する場合には、憲法9条上の問題になる(戦闘という)言葉は使うべきではないことから、武力衝突という言葉を使っている」旨答弁しました。この答弁は、大臣自ら、憲法9条違反の「戦闘状態」にあることを認めたものです。
引き続き、私たちの裁判へご支援を!
この後、安倍政権は、「日報」隠蔽について「特別防衛監察」を命じ、それを隠れ蓑に国会答弁も記者会見も一切しなくなりました。このような中で、本裁判が真正面から政府と対峙し、論戦を挑んでいます。
南ス-ダン国連PKO派遣の誤りを検証し、二度と海外派兵をさせない闘いの最前線が、本訴訟です。引き続きご理解とご支援を宜しくお願いします。